
“ホビークッキング”という言葉を耳にすることが多くなってきました。
わたしはこの言葉に料理の世界の新しい潮流を感じています。
インターネットの普及によって、個人の情報発信が活発になり、料理レシピも気軽に入手できるようになりました。レシピ投稿サイトをみれば、いかに多くの人が今日の献立に知恵をしぼっているかがわかります。そして食材やちょっとしたアレンジをくわえて自分らしさを表現しています。料理を通じて「つくるよろこび」を感じている人が増えてきているのだと思います。
そして最近、「飾り付けや盛り付け方」など料理を演出したいという声をきくようになりました。いわゆる“キャラ弁”はその代表格でしょう。自分の「つくるよろこび」から、食べる人のよろこびに視点が変わってきています。わたしは“ホビークッキング”を、「食べる人に向けての料理の演出」だと考えています。自分が提供する料理が、相手に驚きや感動を与え、そして笑顔にするのです。
“デコずし”は、巻き寿司、いなり寿司、手まり寿司、ちらし寿司といった家庭料理としての寿司文化が“ホビークッキング”的要素をもつことで生まれました。“デコずし”はパーティやひな祭り、お弁当などさまざまなシーンで家庭や仲間とのコミュニケーションを活発にしてくれるものと思います。海外では日本の食や芸術性のシンボルとして活躍してくれることでしょう。
日本デコずし協会は、レシピの開発、インストラクターの育成、国内外への情報発信を通じて、日本の寿司文化、米食文化、ホビークッキングの発展に貢献していきます。
日本デコずし協会
会長 江幡 哲也